発達障害者 「もうひとつの学校」

発達障害の診断・治療 発達障害の診断基準 「DSM‐W‐TR」

発達障害の診断・治療

発達障害の症状があるからといって必ずしも発達障害とはいえません。また、簡易のチェック診断を行うこともできますが、発達障害のどの種類に該当するかは、それぞれの症状が似ていることも多く、また併発している可能性もありますので、発達障害の専門医療機関の診断を受けることがベストです。発達障害の専門医のいる医療機関が最も良いですが、神経科や精神科などで発達障害の診断を受けることができます。

公共の施設である「発達障害支援センター」や「保健所」などで、発達障害の専門医療機関の紹介を受けることもできます。発達障害の診断内容については、統一はされていませんが、大きく3つの観点から実施することが一般的です。

発達障害の診断基準 「DSM‐W‐TR」

DSMとは、アメリカ精神医学会が定めた発達障害の診断をする際に使われる指針のことです。発達障害のみではなく、他の精神疾患を精神科の医者が患者を診断する際に使うガイドラインのことです。1952年に「DSM‐T」が発表された後、「DSM‐U」「DSM‐V」「DSM‐V-R」「DSM‐W」となり現在は2000年に発表された「DSM‐W‐TR」となっています。発達障害もうひとつの指針とされている「ICD‐10」との差異がありますが緩和され、2013年には、「DSM‐X」が発表される予定です。発達障害の診断基準「DSM‐X」では「ICD‐10」との統合も検討されています。

発達障害の診断基準「DSM‐W‐TR」の内容は、1.臨床疾患、ないしは臨床的関与の対象となりうる他の状態。2.人格障害および知的障害。3.一般身体疾患。・・・という5つの軸から疾患を分析するようになっています。また、通常、幼児期、小児期、または青年期に初めて診断される障害、適応障害など16個の障害概念が含まれています。各疾患についてA・B・Cの診断基準があり、A・B・C全ての診断基準が該当するとその精神疾患であると診断されることになっています。

発達障害だけでなく、診断においてはとても複雑特殊なもので、DSM自体が診断に関する適切な臨床研修と経験を持つ人によって使用されることを想定しているため、誰にでも活用できるものではなく、非専門家による使用が禁止されています。

発達障害の公的支援




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